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八ツ場ダム、工事再開なら...

事業費34億円増 国土交通省提示

国土交通省は14日、八ツ場ダム(群馬県長野原町)建設の是非に関する検討会で、群馬県など1都5県に対し検証の途中経過を提示した。

仮にダム工事を再開した場合、検討作業のため完成は3年遅れの2018年度末になり、総事業費も約34億円増える見通しを説明した。
1都5県からは追加分は国が負担すべきだとの反発が目立った。

検討会は国土交通省と1都5県が参加している。ダムの総事業費は当初より約34億円多い4634億円になる見通し。

費用が増えるのは、工事の遅延で工事用道路の維持管理費などの追加経費が生じるため。「国の検証が原因なので費用は国が負担すべきもの」(東京都)などの反発があった。

ダム推進の立場を取る1都5県からは、会合の速さへの注文も相次ぎ「地元がこれ以上将来への不安や生活上の不便を感じないよう最大限早い時期に納得できる検証結果を出してほしい」(群馬県)、「検証でスケジュールが遅れないように」(埼玉県)との意見も相次いだ。 会合では今後、これらの数字をダム以外の代替案の数字と比較。コストを最重視して判断する。

国土交通省は、利根川の最大流量の計算モデルに関する問題点の検証を進めていることも報告した。