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としまえん敷地に女子の"聖地"

東京に女子サッカーの「聖地」と呼べる新スタジアム建設構想があることが12日、本紙の取材で明らかになった。

男子の東京・国立競技場のように、女子には聖地と呼べるスタジアムはなく、女子代表は長年、国立西が丘サッカー場(東京北区)を主戦場としてきた。だが、女子W杯優勝後、なでしこリーグで2万人以上の観衆が集まる試合もあり、約8000人収容の同スタジアムでは対応できないなど不具合が生じていた。

新スタジアムの候補地は練馬区内の「としまえん」敷地。同区はJ2の東京Vと連携し、約3万人収容の新スタジアム建設計画を進めていたが、一方で、東京都が同敷地に、防災機能を有する都立公園を建設する構想が浮上。二つの計画に折り合いをつける形で、女子の「聖地」建設計画が進んでいる。

「新スタジアムができれば、シャワー施設もあるし、それで防災機能を備えていれば、多くの人を収容できる避難所としても使える」と関係者の1人。当初の東京V、日テレベレーザのホームという考えの枠を広げ、東京都の防災構想にもかなった新スタジアム、女子の「聖地」着工に向け、関係者間での折衝が続く。