建設ニュース

ダンプ、重機の盗難多発

建設現場で使われるバックフォーなどの重機や大型ダンプカー、大型トレーラーなどの盗難被害が県内で相次いでいる。県警によると、今年に入り宇都宮や真岡、小山など県内各地で発生しており、被害が月間30台以上に及ぶケースもある。被害に遭った業者の中にはダンプカーの大半を盗まれ、「死活問題だ」と悲鳴の声も聞かれる。県警は海外への転売を目的にした組織的な犯行とみて捜査を進める一方、「駐車場の施錠など盗難対策を徹底してほしい」と注意を呼び掛けている。 宇都宮市金田町の水道業男性(63)は11日夜、事業所の敷地に駐車していたユニックトラック1台を盗まれた。近隣の旧河内町や旧上河内町では2012年1月以降、20台以上が盗まれているという。「このままだとトラックやダンプが全部なくなる」と危機感を募らせる。 同市下田原町で土建業を営む男性(62)は切実だ。13日、所有するダンプカー4台のうち3台を盗まれた。残った1台では仕事にならず、やむなく従業員を今月末まで休ませることにした。「月内に車を手配できないと廃業せざるを得ないかもしれない」と肩を落とす。 県警によると、エンジンキーの差し込み口付近をたたき壊し、むき出しになった配線を直接つないでエンジンをかけ盗む荒っぽい手口が目立つという。 県警は、犯行グループが盗んだダンプや重機を解体し、部品などを海外へ転売している可能性が高いとみて捜査を進めている。