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クレーン800キロつり上げ中に転倒

2010年2月23日、木製の型枠約800キロをつり上げて移動する作業中に大型クレーンが転倒したことで作業中の長野市中条住良木、会社員大西睦男さん(30)ら4人が死傷した事故が発覚した。

事故現場となる場所は、県立駒ヶ根病院本館棟の建設工事現場である。

県施設課と、工事を請け負っている建設会社「ヤマウラ」(駒ヶ根市)によると、事故は、型枠に使う角材800キロを地上部分からつり 上げ、2階部分まで建設済みの本館棟を挟んで反対側の地上に下ろす作業の途中で起きた。クレーンのアームは2階部分に倒れ、ここで作業していた4人が巻き込まれた。事故当時、アームの長さは、ほぼ最大の約57メートルまで伸びていた。

クレーンの製造元によると、クレーンには、アームの長さや、クレーン本体とつり上げる資材との距離(作業半径)など、一定の条件によって決まる最大荷重を超えると、自動停止する装置がついている。

しかし、当時事故現場で「ヤマウラ」によると、クレーンが自動停止したり、警報音が鳴ったりしたかは不明という。

クレーンのオペレーター室には、最大荷重や、つり上げる資材の重量、アームの長さなどを表示するモニターがあり、最大荷重の90%に達するとランプがつき、95%、100%に達すると警報音も鳴るという。

事故の解明を急ぐことと共に県警と伊那労働基準監督署は23日、現場の実況見分を行った。早急な解決を祈る。