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ラフタークレーン、落下寸前で救助に3時間

ラフタークレーンの事故

北海道新十津川町幌加の徳富(とっぷ)ダム建設現場で9月24日前9時40分ごろ、80メートル近い高さがあるダムの最上部で、重さ約25トンのラフタークレーン車が倒れて逆さまの状態で宙づりになり、55歳の運転手の男性が閉じ込められる事故があった。男性は約3時間後に救助され、大きなけがはなかった。別のクレーンでつられた鉄製のかごと言われるバケットに乗って、宙づりの車体に近づき、男性を助け出した救助隊員は「車体のバランスがどうなるか緊張の連続だった」と振り返った。

事故の原因については現在追求中とのことだが当時、作業用階段に取り付ける手すりの資材を下ろす作業の準備中だったとのこと。資材をつるさずにジブを伸ばしていた際にバランスが崩れたのではないかというがジブに負荷が掛かっていないのに転倒した理由はいまいちつかめない。実際にクレーンが転倒する理由としてはクレーンがつることができる最大定格荷重を超えての作業、またはアウトリガーの張り出しが最大でなかったり、旋回など急激な動作がバランスが崩れた原因かと思われる。

また、ラフタークレーンはラフテレーンクレーンとも呼ばれており、ホイールクレーンに含まれているものでステアリング機構(操向機構)に特徴を持ち、大形タイヤを装備し全輪駆動式のため不整地や比較軟弱な地盤でも走行ができるほか、四種類の操向方式を備えているため狭い範囲での機動性も優れている。

徳富ダムは、洪水調節、流水の正常な機能の維持、農業用水および水道水の供給を目的として建設されており、完成目処は2013年を予定しており、この影響で遅れなどは特にないという。

参考サイト
徳富ダム
ラフタークレーン